ジョグジャカルタのアディスチプト空軍基地内にあるインドネシア空軍中央博物館。別名ディルガンタラマンダラ博物館。
ゼロ戦、ハヤブサ、98式など日本の傑作飛行機を実際にみることができる貴重な展示あり。ジョグジャカルタ市内からプランバナン寺院へ向かう途中に立ち寄りが可能。
インドネシア空軍中央博物館 大日本帝國軍飛行機
日本製の飛行機は4機展示されている。
- ゼロ戦 MITSUBISHI A6M5 ZEROSEN(ZERO SEN)
- ハヤブサ NAKAJIMA KI-43-II HAYABUSA (OSCAR)
- 98式 MITSUBISHI ARMY GUNTEI 98 (SONIA)
- 中練 NISHIKORENG REPLIKA(CURENG)
ゼロ戦、ハヤブサ、98式の3機はオリジナル。中連のみレプリカ。
なぜインドネシアに日本の飛行機が?
日本から遠く離れたインドネシアはジャワ島、ジョグジャカルタの街になぜ日本のゼロ戦があるのでしょうか?
なぜ日本はインドネシアにやってきたのか。
第一次大戦後、力をつけた黄色人種の国ニッポンに危機を感じた欧米列強が姑息に日本を追い詰めていく。日米通商航海条約破棄、石油禁輸で日本を締め上げるアメリカ。
スマトラ島パレンバン油田に狙いを定めた日本。当時は蘭印、オランダ領であったインドネシア。1942年2月にパレンバン奇襲作戦で日本の落下傘部隊が蘭印支配下のパレンバン油田を制圧。
その後、1945年まで日本はジャワ島含むインドネシア全土を占領支配。インドネシア人にとっては侵略者である日本だが、今を生きる日本人にとっては祖国を守って戦いぬいたご先祖様である。
日本の敗戦後、オランダはインドネシアの再植民地化をもくろむ。インドネシア独立のため命をかけてオランダと戦う元日本兵。世界に名をはせた日本製の戦闘機もインドネシア独立のために活用された。1947年、オランダ軍のスマラン駐屯地とサラティガ、アンバラワの3都市同時攻撃のための飛行機が出発したのがマグウォ飛行場、現在のジョグジャカルタ・アディスチプト空港である。
ジャカルタのカリバタ英雄墓地には28名の日本人英霊が眠る。各地にも日本人墓地、慰霊碑があり、インドネシアと日本の友好の礎となっている。
インドネシア空軍中央博物館 主な展示品
インドネシア空軍中央博物館の主な展示品は3つ。
1.インドネシア空軍の高官など重要人物の写真
2.インドネシア空軍の歴史的出来事のジオラマ
3.第二次世界大戦と独立戦争時代の戦闘機とレプリカ
一番の見どころは、本物の戦闘機。日本製のハヤブサ、ゼロ戦、98式の3機はオリジナル。複葉機である九三式中間練習機はレプリカ、複葉機のはずが翼は下1段しかない。
加えてアメリカ製ムスタング、ソ連製ミグ、そして初のインドネシア製飛行機WEL-I RI-Xのレプリカなど、ゆったり静かな空間で鑑賞できる。
インドネシア空軍中央博物館 歴史
インドネシア空軍中央博物館はジョグジャカルタのアディスチプト空軍基地内にある。別名ディルガンタラマンダラ博物館。インドネシア空軍の歴史的な出来事を語り継ぐことを目的としている。
1969年4月4日 | ジャカルタのタナアバンブキット通りに設立された。 |
1978年7月29日 | インドネシア空軍生誕の地、活動の中心地であるという理由で、ジョグジャカルタに移転された。 |
1984年7月29日 | 空軍基地内、アディスチプト空港隣の現在の場所に移転された |
コレクションが増えるにつれ手狭になったため。建物8,765㎡、敷地面積4.2ヘクタールという広さを確保した。建物は旧日本軍が戦時中、物資の備蓄倉庫として使用していたものを改築した。
インドネシア空軍中央博物館 観光情報
開館時間 08:30-15:00
開館日 毎日*
*軍公式行事がある場合を除く
外国人入館料 Rp 10,000-
インドネシア人入館料 Rp 6,000-
入館に際しパスポート提示、パスポートコピー提出
住所:ジョグジャカルタ・アディスチプト空軍基地内
ジョグジャ市内からプランバナン寺院へ向かう途中で立ち寄ってみませんか